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インド流「正しい施し」のしかた
2001.06.11/MON

2日目午前中はデリー市内観光。

車が停車すると車の窓磨きや乞食の子供が近付いてくる。道を歩いているとやはり手を口に持ってゆくしぐさで物をねだられる。子供の乞食は可愛いのに痩せていて蠅がたかっていてとても哀れだ。

でもここでアラムから教わった正しい施しのしかた。 五体満足な子供フ乞食にはお金はあげない。 お金は自分で働いて稼ぐものである事を分からせるために。 (そのかわり物売りの子供が多くて、ちゃっかりした日本語で売り込んでくる)

でも身体が不自由で働けない乞食にはぜひ施しを。 その他に生きる術がないのだからという理由だ。 金額は10〜20ルピー、日本円で30〜50円。

全く理論的でカースト制度の国のイメージが少し変わった。 少しのお金を渡した私達に目で挨拶してからいつまでも見送ってくれたあの人達の目は汚れていなかった。 インドの神様の御加護を。

▲突然登場蛇使いのおじさん


デリー駅はインドエキスが濃い
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4時頃出発のデリーからヴァナラシまでの700Km/12時間の寝台車の旅の為(インドの場合時間には頃がつくのであしからず)3時頃デリー駅着、先ずデリー駅の人込みに圧倒される。

40°を超す気温の中、線路には牛のフンが点々と異臭を放ちホームには人々が溢れて物を食べたり座りこんだりで移動も困難だ。 異邦人である私達を人々は好奇の目で遠慮なく取り囲む。 ここで1時間も待つのか..。

退屈だったのでそばにいた18才位の花嫁さんと一緒に写 真を撮らせてもらった。
ハーイでカメラの方を見てビックリ!
カメラを持ったアラムの後ろにズラ〜っと人が並んでジ〜ッとこちらを見ているのだ。 100くらいの視線にさらされている感じ...(●_●;)に思わず笑いは凍っちゃったね。 こんな状況で心から笑えるくらいなら女優になれる!

(ちなみに、この時の写真は暑くてうだっているのと、引きつっているのと、隣の女の子の顔が小さいという比較で私にとってあまり見せたくないのですが、、。)

でもこのあたりから少しずつ『ナマステ』の威力に気付く。 日本語の「こんにちわ」と「さようなら」に相当し、 両手を胸の前で合わせて『ナマステ〜』というと相手の態度が急に軟化するのだ。 一か八かで『ナマステ〜』と挨拶したら多数の観客達は笑いながら散っていったのだった。 ヤレヤレ...

▲デリー駅お嫁さん(中)と

2等寝台車は夢の夜行列車
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寝台車は2等で2段ベッド。
盗難防止の為荷物をワイヤーキーで座席下に固定しないといけない。

それでも席に腰掛けると酷暑と異臭から解放されてやっと一息。
車内を紅茶売りが「チャイ、チャイ〜。」と売りに来る。そのチャイ(甘いミルクティー)を飲んでやっと汗が引く。

でも長〜いこの列車の中でエアコンの付いているのは一両の個室コンパートメントと 4両の2等寝台車のみで、その他ほとんどはエアコン無しの寿司詰め状態なのだそうだ。 一緒にホームにいたあのほとんどの人達は40°を超す列車の中でどうしているのだろう。 いくばくかの後ろめたさを感じながらもやっと手に入れた快適な環境手放す気にもなれずデリーの街がゆっくりと田舎の風景に移り変わって行くのをボ〜っと眺めた。

8時を過ぎた頃から席を簡易ベッドに仕立てて各々カーテンを閉める。 シーツも枕も毛布もついていて、←ニカさんはダニに喰われて散々だったけど寝心地はそれなりかな。

その後も「チャイ、チャイ〜。」の声は何度も聞こえ それに反応する人々の声も少なくなり、夜行列車に本当の夜が来る。

悪夢の夜行列車トイレット体験
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電車ではトイレは我慢しようと思っていたのだけれど朝方とうとう挑戦するはめに陥てしまった。
ベッドを抜け出してトイレの前に行くと、ドアの前で大きなおじさんが眠りこけている..。
それでもなんとかドアを開けて更にビックリ。
φ80cm位のステンレスの大皿状に多少足を乗せられそうな場所があって 真中にポッカリ穴が空いている。壁には汚れたつかまり棒が、、。 実はその棒に右手でつかまるか左手かがすご〜〜く大きな問題なのだ。
もちろん紙は無く水道と取っ手付きのカップが..。 列車は揺れるし、どちらを向いたらいいのかもわからない。 覚悟はしていたものの事前の体験不足を呪ったね。
「日本に住む潔癖人間なんて一度ここに来れば即完治するネ!」 なんて毒づきながらなんとか本で読んだデータを引き出してその場をしのぐ。 でも席に戻ってからひたすらウエットティシュで手を拭く自分に 情けない日本人の姿を見たのであった。

夜は長いようで短い。 列車の揺れと人の動きとにうつらうつらしている間に明け方になりヴァラナシ着。

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