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ナマステの威力
2001.06.14 THU

14日午前中はカジュラホ寺院群を散策。
その後また車でジャンシーまで200Kmの旅、 その後シャタブディ.エキスプレスでアグラへ220Km移動。 随分強引な日程なんだけど目は冴えわたり疲れたり退屈する暇はない。 翌日はアグラ城、アクバル大帝のファテプール.シクリの観光客となる。

各観光地では田舎から来ているインド人はやはり私達外人が珍しいのか 大人は遠巻きにジロジロ見るし、子供達なんて私の前に来て ジ〜ッとこちらを見あげて 私を指差しながら「ママ〜!」なぞと失礼にも親を呼ぶのだ。

「そんなに扁平な顔が珍しいんかいっ!」と怒るのも大人げないので ニッコリ笑って「ナマステ〜」と挨拶すると、急にその子はヘラヘラ笑ってしまう。 その後その子を親が連れて来て「ナマステ〜」の挨拶を返すように子供に命じるのだ。 どうやら「ナマステ〜」には「ナマステ〜」を返すというルールは絶対らしい。 ジロジロ見てる大人達にも有効で「ナマステ〜」で確実に相手の笑顔と 「ナマステ〜」がもらえる。

これをナマステ攻撃と呼んでいるが効果絶大で成功率100% 水戸黄門の印篭に等しい効果だ。 そのうち一緒に写真を撮ってくれと頼まれたり、 なぜか私達について来る子がいたり??? さすがに若い女の子に「握手してください!」と言われた時は 思わず自分を見失いそうだった。 あなた達の観光は「ナマステ〜」のおかげで倍の時間がかかるネ〜 とアラムに呆れられる。

アラムがいうには『日本人は道路を造ってくれたし地震の時も助けてくれたからインド人はとても好意を持っている。』そうで、『誰もイギリス人となんて写 真撮らないよ。』
とのこと。 インドの文化を荒らして占領したイギリスをインドは決して許していない。

「ナマステ」効果が効くというのは、 歴史の上でインド人に受け入れられているという ラッキーな側面を欠いてはあり得なかったのだ。

▲アグラ城にて子供達と





▲女性達と

インド流マンゴの食べ方
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インドは今がマンゴの旬。
高速道路の並木もマンゴが多く大きな木にたわわに実っていて 町の屋台にもマンゴだけはどこでも輝くようにビッシリ並んでいた。

インド人は今の季節マンゴだけの食事でも良くて、 ひとり1Kgもそれ以上も一回で食べちゃう!んだって。

カジュラホ寺院で子供が採っていたマンゴを分けてもらった。 ではここで食べたインドで一番美味しいマンゴの食べ方を御紹介します。
木から採ったばかりのマンゴを洗ってから全体を良く揉む。
木に取り付いていた部分を外し穴を開けて中のジュースになったマンゴを飲む。

マンゴは種類が豊富でこの時のマンゴは繊維の多い桃の様なマンゴ。 暑〜い日ざしの中の暑いマンゴだったけど、甘酸っぱさが心地よくて うるおっちゃったな〜。

インドの生死感
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2度目の車での移動の時、とうとう死亡事故現場に遭遇する。 道に藁(ワラ!)がパラパラと敷かれているのを見て、アラムが 「なんか事故あった。」と言った 。 脇をゆっくり通 過したのでしっかり死んでいる人を見てしまった。 ひき逃げだ。詳しくは言いたくない。

人が数人取り囲んでいたけど、 救急車が来るとも思えず、警察も片付けが終わった頃来るそう。 犯人は見つからない、というか見つける気がないらしい。 死んだらそれまでで、諦めるそうだ。

その後もまた「ダメだったろうな..。」と思わせる事故現場に遭遇。 そりゃ、こんな運転してたら神様も救いきれないよね..。

その時と前後してアラムは「自分は家を建てるまで死ねない、 奥さんと子供、乞食になるしかないから」と言った。

アラムはイスラム教徒で奥さんは4人まで持てるのだけれど、 「そんなに奥さんいたら大変!子供にも良く無い。」と言っていたけど 実は奥さんの事をすごく好きなんだそうだ。

それにしても自分が死んだら奥さんは乞食って極限すぎる!

「保険に入るとか、奥さんも働くとか、手があるんじゃないの?」 と言っても 「奥さんは教育を受けていないから働けない。 いつもボクの為に祈っていてくれる。」そう..。

それから「インドの政治はいつも不安定で有事があったら 誰も観光客が来てくれなくなる。 だから自分はいつも今を一生懸命働く」んだって。

生きる事の厳しさと生死に対する客観性これもインド。

インドでは親の墓は必ず実の男の子が守る。 だから男の子は数多くいる程その家は良くて、 男の子のいない家は重大な不幸なのだそうだ。 そこん所はインド人じゃなくてつくづく良かったと思うヨ。

インド美人
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ジャンシーの駅でインドのファッション雑誌を買った。
表紙を飾るのが元ミスユニバースで今は女優のアイスワリア.レイ。
「インドの女性は世界で一番綺麗でその中でもアイスワリアが一番きれい!」
↑アラムの強い主張。
なんでも彼女の顔はグラマラスフェイスと 表現されるらしい。
反対の顔はプレーンフェイスだそうで個人的に少し傷付く..。

最初はアイスワリアだけでなくインドの女性は皆きれいじゃない。 とふて腐れながら雑誌を観ていたのが 最後は確かにアラムの言うのもわかるかな..という気持ち。

インドには大きく分けて4種類の人種がいて 日本人かと間違えてしまうくらいのネパール系、 南インドに住む黒人系、ペルシャ系、ベンガル系だそうで それぞれにキリッとした美人。ちなみにアイスワリアはベンガル人。

それに対して今インドで一番人気の俳優達っていうのは 女たらしのインチキ野郎みたいなのばっかりで 世界の水準からは絶対低い!←美子の確信。

まあ個々好みがあるので、皆さんも写真を観て御判断ください。

▲人気女優 表紙



▲人気男優


インド土産
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インドに行ってつくづく日本にあるインディアングッズは 日本向けにアレンジされていたんだな〜と実感。

さすがに土産物屋さんはある程度日本語ができるのに どこへいっても感覚がズレているのだ。

ニカさんに水色や黄色地に赤のタージマハル刺繍Tシャツや ムラサキ色で光り物の刺繍のあるベストなんて勧めないでください!

日本に帰ったら絶対着られそうもない2万円 もするサリーを いくらお似合いって私にお世辞言っても無駄なんです! 大きくゴージャス(?)な白い大理石のテーブル(色石の柄つき)なんて いくら職人さんが手間ひまかけた物だとしても ウチのインテリアには合わないんです!

とうとう堪え切れずに日本人向け商品はこうすれば売れる、
とレクチャーを始めてしまった。

このバックの素材でTシャツを造ったらいいよ。 赤や黄色地に原色のタージマハルプリントTシャツはキッズに ムラサキ色で光り物の刺繍は日本ならおばさん用に。 2万円以上もするタペストリーなら最後の仕上げまでちゃんとしましょう。 このタペストリーをバックにしたらいいかも。etc.

その度に不思議そうに聞いている店の人達。 そういう話しを聞いて工夫するのが日本人。 インド人はしそうもないな〜。

で、結局おインド土産は成果なし。

インドの物価
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インドの物価はインド人と外人観光客とでは1対10の差の感がある。

たとえば観光地の入場料はインド人なら50〜100円程度でも
外人観光客は1000〜1500円。

政府の店という外人相手のお土産屋は、品物は安心らしいのだが 日本の価格より高めで値切っても2割り程度しか安くならない。

インドの階層社会において、外人観光客はマハラジャ価格なのだ、 と割り切ればそれなりに納得。

と思えば街の物売りはしつこく、「ノーサンキュー!」 と言うと最初言ってた値段の1/10から1/20に まで下げてくる。 最後はこんなに下げているのに買わないのか! と増々ムキになってくるのですごくうっとうしい。 急に値段が1/10になっちゃうと どこが適性価格なのかが全然見えなくて 値段について考えるのもばかばかしくなる。 それでも小さな男の子が一生懸命売り込んでくるので つい情にほだされて買ってしまった物は たいがいまがいもの商品なのであった。

でも「まっいいか」とあきらめられる値段なので良くできているというかなんというか..。

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