震災と人間の力

今週はふたつの「社会人が新規開拓を創造するためのセミナー」の終了発表会がありました。
TAMA協会実施の「八王子から世界を変える!イノベーション体験塾」と 東京都/産技研実施の「デザイン導入実践セミナー 商品企画基礎講座」です。
エルグデザイン代表二階堂は「イノベーション体験塾」では最終日の講評者として 「デザイン導入実践セミナー 商品企画基礎講座」は通期に渡り講師として参加しました。
どちらのセミナーも、参加者は通常の仕事をこなしながら半年の期間をかけて 「学び、考え、迷い、習得する」という成長を体験します。
最終発表の皆さんには熱い高揚感と達成感がみなぎっていて オーディエンスの私達にも元気を与えてくれました。

写真は「イノベーション体験塾」の記念写真です。
下列中央の淺野先生を中心に、皆さん清々しい良い表情です。
東京都青梅市・工業デザイン・プロダクトデザイン・エルグデザイン 二階堂

おりしも今日は東日本大震災から1年。
青梅地方ではその時間にサイレンが鳴り響き、私達も川辺で黙祷しつつ涙が止まりませんでした。
震災のあまりに巨大すぎる崩壊と進まない復興、失われた多くの命、終わらない原発事故と地震の不安に、これほど日常の平和を望んだ一年はありませんでした。
震災で多くのものが失われてしまったけれど 今回のセミナー発表からも、「より良い世界に改善するために、知恵を絞り、工夫・協力する!という人間の本能パワー」が、これからの復興を支えてくれるという希望を感じさせてくれました。

「最悪の仕事の歴史」
今読んでいる本です。
東京都青梅市・工業デザイン・プロダクトデザイン・エルグデザイン 二階堂

イギリスにおける古代から近代に至るまでの「辛くてキツい庶民の仕事」の歴史をたどった本です。
一例は「ゲロ収集人」「沼地の鉄収集人」「王様の御便器番」「死体取調べ人」「蛭(ヒル)採取者」「犬猫殺し」「ヒキガエル喰い」「焼き串少年」「火薬小僧」等々。 読んでみると私達は先人の、より良い世界を求める努力と仕事の結果 随分と恵まれた時代を生きているなあと実感します。
そんな恵まれた現代のはずだったのに、震災後は「行方不明者捜索」「原発事故収束業」「ガレキや震災ゴミの処理業」「放射能除染業」などという、これまでは思いもよらなかった厳しい仕事が発生してしましました。
今、キツい仕事を請け負って人類の幸せな未来に向けて努力してくれている人達の事を忘れてはいけない。 そして人間の知恵と工夫と協力があれば必ず復興する日が来る! と、つくづく想う本日、2012年3月11日です。

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コメント

  1. カネゴン より:

    去年の今頃、ほんと大変だったね。
    被災地の事を思えば、文句も言えないけど、計画停電やらガソリンが無かったりやら、随分振り回されたよね。
    ヨシコちゃんの言うように、せめて私は感謝の気持ちと協力を持って、被災地復興を願う事にするよ。
    ところで、何しに川辺に行っていたの?
    ウォーキング?
    それと、これ面白そうな本だね。
    いつもどうやって見つけるの?
    題名から?それとも何かにお勧めが書いてあったの?

  2. ヨシコ>カネゴン より:

    霞川上流ウオーキング中だったけど、サイレンが鳴り響いた時
    黙祷しながら多くの亡くなった人を見送る気持になったよ。
    きっと昨日の14:46は、日本中がそんな気持だったよね。
    本はもっぱら河辺の中央図書館に通っているよ。
    広くて気持の良い図書館だよね。
    3階入って右奥の方に歴史本コーナーがあって、蔵書も豊富なので
    ひいきにしているんだよん。

  3. gop より:

    早い様で長い一年でしたね、去年はホント色々あった。
    自分的には物欲が無くなったかな。
    イノベーションを通じて社会貢献出来ると良いですね。

  4. ヨシコ>gopさん より:

    良いモノコレクターのgopさんの物欲が無くなってしまうなんて…
    残念な気もしますが、分かるような気もします。
    私達は遠出の旅に出る気持が薄れてしまったままの一年です。
    gopさんも同じと思いますが
    今、私達の仕事で社会貢献出来る事は
    企業の技術を生かした製品づくりに協力して
    経済の発展に貢献する事ですよね。
    被災地の頑張りには及びませんが、頑張りましょ!